医師の田舎勤務はオススメ?メリットデメリットを解説!

(今回の記事は勤務医限定です)

 

給料が高い

 

田舎での勤務医の給料は大学病院などと比べて著しく高いです。
大学で働く医師(特に若手)の年収は一般的なサラリーマンとあまり変わりませんが、田舎に行くと年収1,000万?2,000万円程度になります。免許取りたての新米医師でも1,000万は切りません。院長クラスだと2,000万円前後です。
後述しますが、田舎の病院だと大学病院のようなキャリアアップができないし、他で魅力的な待遇も用意できないので、給料ぐらいしか報いられるものがないんですよね。

医師の意見が強い

田舎では医師は貴重な存在です。数が少なく、なかなか替えが見つかりません。辞められたら困るのです。
たとえ若手医師であっても、医師が一人退職することで、病院経営を揺るがすほどの事態に発展することもあります。
田舎の公立病院だと、医師がたった一人しかいない診療科はザラにあります。たとえば内科4人、外科1人、整形外科1人の計6人体制の場合。外科や整形外科の医師が退職したら、その科を閉めなければいけません。大学病院と違って換えの医師はなかなか見つからないので、先生が辞めるというのは一大事なのです。
そのため、特に経営を司る事務局は医師に強く意見を言えません。辞められるダメージを考えると、多少の意見や要求ぐらいなら呑む方がまだマシだからです。なので医師の意見は最優先です。患者よりも。
たとえそれがプライベートな要求であってもなかなか断れません。引っ越しのお手伝いから始まり、ちょっとした家の修繕、ときには地元観光のアテンドまで。他の人なら「そんなの自分でやってよ」で終わるところなんですが。
また田舎の公立病院は赤字がふつうですが、その理由としては
・事務局が経営の素人
ということに加えて、
・立場は事務局より医師が強いので、経営に関するフラットな議論ができない
というところに大きな原因があります。

 

再就職には困らない

どこの田舎も医師不足は同じなので、勤務先の病院が潰れたところですぐに近場の病院に再就職できます。医師免許があれば、特に地方ならどこにいっても新人だろうと定年間近だろうと食い扶持には困りません。

 

田舎で医師をやるデメリット

 

キャリアアップに繋がりにくい

医師としてまだまだこれからという人は、認定医なども取得してキャリアに泊をつけたいと考えることでしょう。しかし田舎ではそれはなかなか叶いません。
田舎の病院は医師の教育研修機能がなく、医師を「育てる」という考えがありません。たとえ新人であっても、医師は一人前で完成されているものとみなされます。
また、長年勤めたところで専門医の認定が取れるわけでもないし、研究もできないし、有名にもなれません。
それでも年収は1,000万円以上あるので、地方に骨を埋めるつもりなら特に不自由しないでしょう。

 

相談できる人がいない

医師の数が少ないので、難しい症状でも相談する相手がいない場合が多く、一人で医学書とにらめっこするハメになります。
そのため、田舎勤務はある程度経験を積んだ人向けであると言えます。新米医師にはオススメしません。

田舎で医師をやる人のパターン

田舎で勤務医をしている人は主に2パターンあります。
①大学病院からの派遣
こちらはよく知られているので説明は省略します。
②フリー組
自ら地方の病院にやってくる人は主に、キャリアアップはもういい、という立場の人です。民間病院などで副院長ぐらいまで出世して、もう出世はいいからちょっと田舎でゆっくりしたい、という50代後半の人が多いです。中には地域医療を志す熱い医師もいるのでしょうが、あまり見かけません。
病院側も「そんな立派なキャリアを積んだエラい先生が来てくれるなんて…ありがたやァ?ッ!」と、口に出してこそ言いませんが、思っています。そしてそんなエラい先生の機嫌を損ねてはならないと、待遇を手厚くします。
当直なし、残業なし、経営にもそれほどタッチせず、入院患者は若手に押し付けて外来だけ診て年収2,000万円。オイシイ世界です。
でも、そのぶん当直などは若手にしわ寄せがいくんですよね…。

若手医師の働き方

若手は大学病院からの派遣が中心で、ふつうに忙しいです。当直も週に1?2度程度あります。
定年間近の医師が多いところだと若手の負担はよけいに増します。先ほど書いたように、田舎って定年間近の医師の割合が多いんですよね。
若手が外来も入院も当直も持って大回転で働いているのに、上の人たちは外来が終わったらのんびりテレビを見て定時に帰る、というあまりの違いに若手医師たちがブチ切れて、幹部医師に詰め寄ったなんて例もあります。

 

田舎で有利な診療科は?

「地域医療に関わりたいけどどの科を選べばいいの?」
田舎で求められるのは1つの分野に特化したプロフェッショナルではありません。なんでも診られるゼネラリストです。なので総合診療医が最強です。

 

先ほど1つの診療科に医師が1人しかいないことはザラだと書きました。そのたった一人の医師が、このジャンルよく知らないでは困るのです。たとえば整形外科なら「股関節ならどんな症状でも対応できるけどヒジはちょっと…」という人よりも「すごく詳しいわけじゃないけど股関節も膝も肘もあと外科案件もそこそこ診られる」人の方が重宝されます。
どんな仕事でもそうですが、得意分野だけで成り立つのは組織が大きい場合だけです。大きい組織では、隣の分野は別の誰かがやってくれるから成り立つのです。しかし田舎など組織が小さいところではその別の誰かがいません。ニガテだの専門外だのと言っていると病院が回らないのです。
おまけに当直も入ってきます。田舎では当直は一人体制です。件数はそれほど多くありませんが、子供からお年寄りまでなんでも診られる必要があります。そういえば内科医の人で、発熱した子供の受け入れを断って、周りの評価を下げた医師もいましたね。

 

まとめ

これまで書いたように、田舎で勤務するにはそれぞれメリットとデメリットがあります。自分のキャリアをどう描いているのかによって、田舎で働くことの魅力度は変わってきます。
1つの分野を極めたプロフェッショナルになりたいのなら大学病院に残るほうが有利ですし、手っ取り早く安定して稼ぎたいのならそこそこ経験を積んだところで地方に飛び出すのもいいでしょう。
ですが地方は医師を必要としています。それも切実に。じゃあいっちょ田舎でジジババの面倒見てやるか!と飛び込んできてくれれば、田舎の人たちにとってこんなありがたいことはありません。

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