田舎で働く 林業という仕事

林業と聞いてあなたはどんな仕事を思い浮かべますか?
大きな木を切って山から運び出す、いわゆる「木こり」が浮かぶのではないでしょうか。
コーン、コーンと山に響く斧の音を想像すると牧歌的な光景のように見えますが、実は林業は3K(きつい、汚い、危険)とも言われる過酷なお仕事です。
何しろ自分の体の何倍もある木を切るのです。切った木が間違って自分の方に倒れてきたらアウトです。死亡やケガの危険性は常にあります。
「木が倒れてきたらサッと逃げたらいいじゃん」


平地ならそれも可能でしょう。

ですが林業の仕事場の多くは足場の悪い山の斜面で、慎重に踏みしめて歩かなければ足を滑らせてしまうため、素早い動きは困難です。さっと飛び退いたが最後、足を滑らせて転がり落ちていってしまうことも十分ありえます。

実際に山を歩いてみるとわかるのですが、「今にも足を滑らせそう」「一度転んだら止まらなさそう」な斜面を歩くのはなかなかの恐怖と緊張感です。走るなんて絶対ムリ。

死亡率も1000人あたり約28人とかなり高いです。
一人前になって独り立ちするには10年かかると言われます。
その代わり、田舎のお仕事の中では高給が得られる仕事でもあります。

 

①山を持つ林業

山を持ち、山の管理をしながら、木をじっくりと育てて、いい具合に育ったら切って売ります。

切るだけではなく、育てるという過程が必要になります。考え方も数十年スパンです。

山を持っている林業者は、普段は木がちゃんと売り物に成長するように山の管理をしています。
売り物の木を切る作業は、全体のほんの一部です。
・山を管理するとは?

「木は勝手に成長するんだよね。だったら人は何もしなくていいんじゃないの?」
たしかに木は勝手に成長します。でも、人が何もしないと、高く売れる木にはなりません。
農業に例えるとわかりやすいです。
野生の果物を収穫しても食べられることは食べられますが、甘くなかったり固かったりします。きちんとした売り物にするにはそれなりに手入れされた畑できちんと育てる必要があります。

林業も同じです。

高く売るためにはできるだけ太くて立派な木を育てなければいけませんが、杉やヒノキなどの人工林では、森を放っておくと、高い木に空が覆われて光が差さなくなります。光が差さないということは植物が育ちにくいということで、せっかく植えた木がヒョロヒョロになって売り物にならなくなってしまうのです。

そうならないためには、森に適度に光を入れてやらなければなりません。
そのためにやるのが間伐といって、背の高い木を切って間引いてやります。
木が倒れると森にぽっかりと穴が空き、そこから光が差して下の植物が成長します。
間引いた木はそのまま放置しておくこともあるし、端材にすることもあります。
売り物にするために木を切るのではなく、本命の木を育てるため、森の環境を整えるために切るのです。
それだけではありません。
山の木をすべて切る(皆伐といいます)と、そのあとに木を植えます。また数十年後に木を切れる状態にするためです。
木を植えて、植えた木がちゃんと成長するように邪魔な下草を刈って、幼木を食べそうな動物が入ってこないようにして…
何しろ人工林は、文字通り「人工」の林で、自然には存在しない形です。それを維持するためには何かと手間がかかるのです。

 

②山を持たない林業

山の持ち主に呼ばれて、持ち主の代わりに木を切ります。いわば伐採のお助け部隊です。
山持ちと違い、木を育てるという仕事がなく、伐採と搬出に特化しています。なので仕事はひたすら木を切って運び出すこと。
仕事のお呼びがかかると道具を持って駆けつけ、数日から数週間泊まり込んでその山でひたすら木を切ります。終わったら次の仕事場へ移動します。そのため出張が多くなり、家に帰れるのは1年の半分ぐらいという人もいます。
あくまで持ち主の代わりに切るので、切った木は山の持ち主のものです。この場合、林業者がもらえるのは伐採手数料です。
山の持ち主が伐採の素人の場合もありますし、林業会社が管理している山でもまとまった量を一斉に切るとなったら手が足りなくなって助っ人を呼びます。

近年はなり手が少なく、労働力の供給が慢性的に不足しているので、仕事の依頼は多いです。

林業従事者になるには

まず基本的な技術を身につけましょう。

チェーンソーを持ったこともない全くの素人と、多少の経験がある人では、就職のしやすさが違います。

当てがなければ林業就業支援ナビで申し込んでください。林業就業支援講習を行っています。
次に雇用を探しましょう。

最初から一人で始められるお仕事ではないので、まずは林業者のもとに就職して、本格的な知識と技術を身につけることです。

山の管理から携わりたいのか、それとも木を切ることに専念したいのかによって、ある程度就職先は絞られてきます。

会社名は同じ「〇〇林業」でも、木を切る専門の会社から、山の管理をする会社、さらに住宅の建築なども手がける会社と、範囲に幅があります。
大きい会社であれば、ほとんどどの会社でも山を持ち、山の管理を行っています。

木を切るだけのお仕事をやりたい場合は、小規模なところが多く、HPを開設していないなどWeb上で情報発信していないところもあったりするので、あまりインターネットは当てになりません。目星をつけた田舎があれば人づてに探してみましょう。

林業体験

伐採体験をやっているところは結構あるので、申込みしてみましょう。
「林業体験」で検索するとたくさん出てきます。

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